症例紹介
避妊・去勢手術について
避妊・去勢手術はどちらも全身麻酔下で行う
外科手術で、避妊手術ではメスの卵巣と子宮を、
去勢手術ではオスの精巣を取り除きます。
傷が治る速さにもよりますが、抜糸までの
日数は手術から7日程です。
―避妊・去勢手術のメリット
避妊手術では、望まぬ妊娠を避けるだけでなく、
さまざまな病気の予防効果があります。
特にメスの乳腺腫瘍は、初回発情前の避妊手術により、
100%に近い確率で予防できることが統計的に
証明されています。
また、子宮蓄膿症などのメス特有の生殖器の病気も
予防することができます。
オスの場合も、去勢手術によって精巣腫瘍や
前立腺肥大などのリスクを低減できます。
また、避妊・去勢手術には、人間社会で生活する際に
困難となる本能的な行動を抑える効果もあります。
発情期のメスは、犬では生理による出血で家の中が
汚れてしまうことがありますし、猫ではオスを求めて
大きな声をあげる激しい発情行動がみられることも
あります。
オスは決まった発情期はありませんが、発情中のメスに
反応して発情します。
去勢をしていない犬や猫は攻撃性が高く、放浪や喧嘩を
しやすい傾向にあります。
また、いろいろなところにおしっこをして、縄張りを
主張(マーキング行動)します。
これらの本能的な行動をしつけで完全に抑えるのは
難しいですが、避妊・去勢手術を行うことで
ある程度落ち着かせることができます。
また、犬猫も飼い主も、発情によるストレスのない
生活を送ることができます。
高齢になってからではこうした病気を予防する効果や
本能的な行動を抑える効果が下がってしまうことが
あるため、当院では生後6か月から8カ月の間に
避妊・去勢手術をすることをお勧めしています。
-避妊・去勢のデメリット
避妊・去勢手術には、繁殖できなくなること、
ホルモンバランスの崩れから太りやすくなること、
全身麻酔にはリスクを伴うことなど幾つかの
デメリットがあります。
しかし、こうしたデメリットよりもメリットの方が
圧倒的に大きいことから、繁殖予定のない犬や猫に
対しては、避妊・去勢手術をおススメします。
-当院の避妊・去勢の手術方法
当院の避妊手術は、卵巣・子宮摘出術といって、
卵巣と子宮を取り除くものです。
術後の経過にもよりますが、入院は1泊2日を
基本としています。
去勢手術は、腹腔内の停留睾丸などでない限り、
基本的に日帰りとなります。
手術には全身麻酔を伴いますので、麻酔しても
問題ないか、健康状態の把握も含めて術前検査を
行います。
ご質問やご相談は当院にお問い合わせください。
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